キャリアコンサルタントに求められる能力・知識とは?
2016年に国家資格化されたキャリアコンサルタントに求められる能力をご紹介いたします。
目次
キャリアコンサルタントに求められる能力・知識とは?
1.キャリア・コンサルティングの社会的意義
・社会・経済的動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
・キャリアコンサルティングの役割の理解
2.キャリアコンサルティングを行うために必要な知識
・キャリアに関する各理論
・カウンセリングに関する理論
・職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識
・企業におけるキャリア形成支援の知識
・労働市場の知識
・労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
・学校教育制度及びキャリア教育の知識
・メンタルヘルスの知識
・中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識
・人生の転機の知識
・個人の多様な特性の知識
3.キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
・カウンセリングの技能
・グループアプローチの技能
・キャリアシートの作成指導及び活用の技能
・相談過程全体の進行の管理に関する技能
・相談場面の設定
・自己理解の支援
・仕事の理解の支援
・自己啓発の支援
・意思決定の支援
・方策の実行の支援
4.キャリアコンサルタントの倫理と行動
・キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動
・環境への働きかけの認識及び実践
・ネットワークの認識及び実践
・自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識
・キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢
出典:キャリアコンサルティング実施のために必要な能力体系 厚生労働省
2018年にキャリアコンサルタントに「求められる能力」が改訂されました。
2016年に国家資格化されたキャリアコンサルタントですが、
「社会環境の変化や労働政策上の要請等を背景とした、 期待される社会的役割の拡大に対して、これを確実、かつ、幅広く担うために必要な知識・技能を、その能力要件に反映すべき」
とし、 2018年7月31日公布(平成30年厚生労働省令第100号)で省令の一部が改正され、求めらえれる能力が改訂されました。
改訂ポイント
・セルフ・キャリアドック等の企業におけるキャリア支援の実施に関する知識・技能
・リカレント教育等による個人の生涯にわたる主体的な学び直しの促進に関する知識・技能
・職業生涯の長期化、仕事と治療、子育て・介護と仕事の両立等の課題に対する支援に関する知識・技能
・クライアントや相談場面の多様化への対応に関する知識・技能
キャリアコンサルタントに求められる能力改定の背景
キャリアコンサルタントが担うべき役割の拡大・深化
キャリア形成に関わる社会環境変化、労働政策上の要請等の下、キャリアコンサルタントの役割は、以下のように拡大。
■非正規の若者、子育て女性、シニア等、また仕事と治療の両立等のキャリア形成上の具体的な課題解決への貢献
■職業生活設計に即した学び直しへの結びつけ、キャリア形成上の活用支援
■企業内での効果的なキャリア支援の仕組み(セルフ・キャリアドック等)整備、担い手としての役割発揮
労働政策上の課題
1.一億総活躍プラン(平成28年6月)
:無業の若者の切れ目ない自立支援、非正規の若者、子育て女性のキャリアアップ支援、等
2.働き方改革実現計画(平成29年3月)
:治療と仕事の両立支援、仕事と子育て・介護等の両立支援、子育て女性のリカレント
育等を通じたキャリアアップ支援、就職氷河期・若者の就職支援、成熟産業から成長産業への円滑な転職支援、高度IT人材の育成 等
3.人生100年時代構想の議論(平成29年9月~)
:シニアを含む生涯にわたる学び直し支援とキャリアへの結びつけ